2005年5月、オーストラリア西部、
約3億8000万年前のデボン紀後期の地層から
新属新種の魚類の化石が発見された!


その魚の化石にはなんと
胎児とへその緒(臍帯)があったという
とんでもないニュースが飛び込んできた!


毎日新聞2008年5月29日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080529k0000m040136000c.html


つまり
母子がへその緒でつながれ
母体内で子供をある程度成長させ、出産するという
「胎生」が確認され、
脊椎動物の胎生種では最古の記録となる!


マテルピスキスの化石図

化石は保存状態がよく
体内にへその緒とつながった胎児と
栄養をためる卵黄嚢の痕跡などが確認されているという!


この化石は新属新種と記載され

「マテルピスキス・アッテンボローイ」と名づけられた!


マテルピスキス  学名(Materpiscis attenboroughi)


マテルピスキス

(出産直後、まだへその緒でつながれた親子の想像図)


サメの祖先グループであり、最初にアゴを持ったという
「板皮類」と呼ばれる絶滅した古代魚で
母親は25cm、胎児は6cmほどあったという。
今回の発見は
この原始的な板皮類が早くも胎生という
高度な繁殖をとっていたという驚くべき事実だ!



今回の発見以前、

従来の最古の胎生化石だったのは
中生代三畳紀の海に生息していた海生爬虫類

ケイチョウサウルス  属名(Keichousaurus


ケイチョウサウルス

母親が胎児を宿した化石は見つかっており
骨盤の関節は柔軟で大きく成長した胎児を
産めるようになっていたという!


ステノプテリギウス  属名(Stenopterygius


ステノプテリギウス


あと

ジュラ紀の海に生息していたという
完全に海に適応した爬虫類で、
「魚竜」の一種である
ステノプテリギウスは
見事なまでに母親が胎児を宿した化石は
よく知られている。


胎生化石種の生息年代

しかし、
今回のマテルピスキスという古代魚の化石の
発見により、
脊椎動物の胎生の最古の記録は
さらに約2億年もさかのぼることになる!


胎生といえば、哺乳類の高度な繁殖というイメージが強いが

胎生種は哺乳類以外にも、よく見られ、
現在でも母と胎児をへその緒でつなぎ、大きく育て出産する
胎生のサメなどがいる


サメの繁殖法(卵生・卵胎生・胎生)の記事↓
http://oldworld.ameblo.jp/oldworld/entry-10010137803.html