化石を採りに
化石ハンターの宇都宮氏と淡路島洲本市にある採石場に同行させてもらった。


淡路島洲本市の採石場

なんでも、この採石場の土砂は関西国際空港の埋め立てに
使われているんだとか。


淡路島洲本市の採石場2

それはさておき、
この採石場に露出した地層は
白亜紀の最後の時代。

マーストリヒト期(7210万年~6600万年前)の地層である。


マーストリヒト期に生息した恐竜では
ティラノサウルストリケラトプス が有名であるが、


ランベオサウルス

淡路島のこの採石場は当時は海であった海成層ではあるものの、
2004年に植物食恐竜ランベオサウルス の仲間が発見されている。
おそらく、死体が海に流れ着いたものなのだろうといわれている。


さて、



淡路島の異常巻きアンモナイト

淡路島といえば、ディディモセラスプラビトセラス など
異常巻きアンモナイトの産地として知られているが、


この採石場では
ノストセラスソレノセラス という異常巻きアンモナイトが
採れるようだ。


ノストセラスの化石と復元画


1時間もしないうちに宇都宮氏がノストセラスを見つける。


ソレノセラスの化石と復元画

その後、さらにソレノセラスや二枚貝のイノセラムスなど
続々と採取していく。


ノジュール

これはノジュールから殻の一部を出しているソレノセラス。


このノジュールと呼ばれる丸い石には
かなりの高い確率で化石が入っているという。
宇都宮氏いわく、その確率は2割だ!


この石をハンマーで真っ二つに割れば、
中からアンモナイトやエビなどの化石が出てくる。


ノジュールのでき方

それでは
なぜ、ノジュールの中から化石がよく含まれているのか。

アンモナイトや貝、エビなどは死後に土砂に埋もれて
化石になるわけだが、その過程のなかで
炭酸カルシウムなどの殻の成分が放射状に体の外へ出ていき、
放出されたその成分が他よりも早い段階で固まって、
硬く丸い石、ノジュールになるそうだ。


私が見つけた化石

私も最後にかなりクラッシュしているものの、
ソレノセラスと小さなノストセラスの
化石を見つけることができた。


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